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【2024年 最新版】現地レポート!人口150万人割れ!神戸市は住みにくいのか?!

この記事は2023年12月に書かれたものです。

兵庫県神戸市と言えば港町であり、
西日本でもトップクラスの大都市です。

神戸の街と横浜の街は似ており、
西の横浜・東の神戸とも言われています。
(筆者が勝手に言っているだけかも)

例えば大都市の横にあるということ、
中華街がどちらにもあるということ、
港町として古くから歴史があるということ。
列挙してみても類似点は多くあります。

そんな大都市・神戸市は悩んでいます
慢性的な人口減少に

最盛期には154万人いた人口も、
2024年12月現在149万人になりました。
わずか10年の間に5万人も減少しています。

なんで神戸市は人口減しているの?

今回は神戸市の人口減について、
実際に現地を訪れて考察しました。

本当は住みづらい?
神戸市の未来を見てみましょう。
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神戸市ってそもそもどこ?

知らない人などほとんどいないでしょうが、
神戸市について軽くおさらいしておきます。

先述した通り人口は149万人(2024年現在)、
政令指定都市の一つで9つの行政区があります。
大阪市、京都市と並ぶ関西随一の大都市です。

名産品は神戸ビーフに代表される肉類から、
明石焼きのようなソウルフードもあります。

港湾都市としてのイメージが強いですが、
豊臣秀吉も愛した有馬温泉があるなど、
山側にも魅力ある観光地が広がっています。

なぜ、人口減少したのか?

ではなぜ149万人もの大都市なのに、
人口減少していっているのでしょうか?

いくつかの文献を参照すると、
神戸市が抱える複雑な課題が見えてきます。

自然減による減少

全国的に人口減少が叫ばれますが、
神戸市も例外ではなさそうです。

MBSニュースが報じた記事によると、以下のようになります。

神戸市によりますと、人口減少の理由については、何点か指摘されていて、「かつて山麓部で開発が進み人口が増えたものの、もともと不便な場所であるうえに老朽化や高齢化が進んで人口流出が進んだ」ことや、「タワーマンションの抑制政策をとっているため人口が増えない」ことなどが要因とみられます。

引用元:MBSニュース(2023年10月12日掲載)

との理由を明らかにしています。
世界一高齢化が進んでいる日本。
当然、神戸市の高齢化率も進んでいます。

神戸市が2018年に発表した資料では、
65歳以上の高齢化率は27.3%で、
近隣の大阪市よりも高い数値であり、
今後も急速な高齢化が進むと予想されています。

山麓部都市開発の限界

先述の記事にあった通り、
神戸市には山麓部の住宅地開発があり、
続々とニュータウンが出来ました。

須磨ニュータウン、鈴蘭台ニュータウン、
鹿子台、赤松台などなど。

これらのニュータウンに住む人々が、
高齢化してきているという実情があります。

そもそも神戸市は平地の場所が少なく
昭和の人口爆増に際し新興住宅地を開発しました。
しかし近年はその住みづらさから、
新たな入居者は減少傾向にあります。

このため高齢化が進み、自然減にも繋がっています。

タワーマンション建設抑制

神戸市はタワーマンションが非常に多い。
JRや阪急沿線に無数のマンションがあり、
神戸の玄関口・三宮駅近くにもタワマンが。
まさにタワマン銀座と言えます。

そんなタワマンを巡って神戸市が動きました。

神戸市はタワマン林立を防ぐべく2020年に、
タワーマンション建設規制条例を制定したのです。
この条例は三宮駅周辺の新築住宅の建設禁止、
新神戸駅周辺の住宅容積率を大幅減させるもの。

タワマンは大量の人が住める利点がありますが、
住宅の修繕や建て替えの負担が大きく、
劣化とともに入居者が減る可能性があります。
こうした将来のリスクを減らすことができた一方、
新住民の受け皿がなくなるというデメリットも。

どちらが正しいかはわかりませんが、
人口減少のキッカケの一つではありますね。

首都圏一極集中の波

新型コロナウィルスの影響で、
東京一極集中は緩和されるかと期待がありました。
しかし神戸市の若者も東京へ行く傾向にあります。

これも日本の課題と言えますが、
多くの大企業が東京に本社を構えているため、
自ずと人口移動が起こっているのです。

神戸市にも大企業は幾つかありますが、
意思決定をしているのは大体、東京本社です。

以上が神戸市が人口減している理由です。
もちろん色んな理由が重なっているのですが、
こうした事態は全国各地で起こっています。

まさに明日は我が身という状況です。

神戸市は住みにくいの?

圧倒的、坂の街で住みづらい

神戸市は圧倒的に坂の街です。
平野部が少ないため坂に沿って街が形成され、
歩いているとかなり疲れます。

神戸市の玄関口でもある三宮駅。
その三宮駅から歩いて3分もしないうちに坂。
新神戸駅周辺も山を切り崩して街があります。

そのため坂無くして生活は不可能です。
若いうちはいいのでしょうが、
高齢者にはかなりキツイ街と言えます。

長く暮らしていくことを考えると、
神戸市は選択肢から外れるかもしれません。

ちなみに神戸市の坂はかなりヤバいです。
一般的に10%を超える坂はキツいのですが、
神戸市には40%を超える坂もあるのです。

とにかく坂と一緒に暮らすことになります。

交通利便性が悪い

神戸市の中心駅である三ノ宮駅。
ここから関西No. 1の大阪までは新快速でおよそ20分。
まだ20分であれば通える距離ではありますが、
三ノ宮周辺ではなく、さらに奥地に住んでいれば、
3〜40分は容易にかかってしまいます。

思いの外アクセスが良くないことも人口減に起因しています。
統計情報リサーチの研究によれば神戸市民の平均通勤時間はおよそ41.5分で、
全国の中でも長い傾向にあります。

こうした状況が重なり合うことで人口減が加速しています。

出典:統計情報リサーチ

それでも神戸は、いいところ。

これまで神戸市の人口減少について、
その理由とリアルな内情をお伝えしてきました。
では神戸は本当に住みづらい街なのか?
答えは「NO」です。

以下で神戸がいい街である理由をお伝えします。

海と山、自然とともにある街

神戸は海と山の間に街があります。
海は瀬戸内海で落ち着いており、
山は六甲山系が聳えています。

豊かな自然と都市が共存する全国でも珍しい都市です。
夏は須磨海岸を始めとする海水浴場も近場ですし、
週末には六甲山系への登山も気軽に行くことができます。

大都市にいながらも自然と近い距離であることは魅力です。

異国情緒が溢れる街並み

神戸公式観光写真ライブラリより

三ノ宮駅から海側へ歩いて行くと旧居留地があります。
ここは神戸港開港時に外国人居留地として指定された地区で、
煉瓦造りや石造りのクラシックな建物が立ち並び、
高級ファッションブランドの店舗やレストラン、カフェがあります。

19世紀末の西洋建築が現代まで残る貴重なエリアであり、
異国情緒が味わえる日本でも数少ないスポットです。

歩いているだけでもどこか海外にいる気分になれる。
なかなかにオツな時間を過ごせます。

コンパクトな街づくり

神戸は三ノ宮・元町を中心に街がコンパクトにまとまっています。
三ノ宮に行けばほとんどのものが揃う、というコンパクトさがあります。
ハーバーランドやメリケンパークなどへのアクセスも良く、
手に入れたいものや、体験をすぐに得ることができます。

まとめ「神戸はまた輝ける」

今回の記事、いかがだったでしょうか?
神戸市は確実に人口減少をしている都市ですが、
それでも日本でもトップクラスの大都市です。

都市運営の難しさ・地形の良し悪し、
いろいろな課題に直面しながらも、
あらゆる方策を通じて神戸市がまた復権することを祈っています。

  • この記事を書いた人

Shumoty

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